ドゥブロヴニク旧市街: おすすめカフェ & カフェバー

クロアチアには独自のコーヒー文化があり、カフェで過ごす時間がとても大切にされています。「コーヒーを飲む」という行為は、ただのカフェイン摂取ではなく、社交上大きな意味を持つもの。そのため、知り合いとコーヒーを飲みに行くとなれば、1 〜 3 時間くらい、コーヒー 1 杯で粘るのはごく普通のことです。

この記事では、そんなカフェ文化を堪能できるドゥブロヴニクのカフェについて、おすすめを何箇所かご紹介します。


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カフェ・フェスティバル・ドゥブロヴニク: Café Festival Dubrovnik

ドゥブロヴニク旧市街の表玄関、ピレ門から旧市街に入ると、右手にドーム型のオノフリオの噴水、そして左手にはフランシスコ会修道院の質実剛健な壁がドン!とそびえています。
その先、旧市街メインストリート、ストラドゥン(プラツァ通り)の入り口には、ストラドゥンの片側に並ぶおしゃれなテラス席。

これが、ドゥブロヴニク旧市街を代表する、歴史あるカフェの一つである、カフェ・フェスティバル。
パリッと糊のきいた白いシャツ姿で給仕をするウェイターの皆さんの様子が旧市街にマッチしていて、いかにもヨーロッパらしい雰囲気に、疲れていなくても思わず一休みしたくなる気持ちを誘います。

現地友人
フェスティバルはドゥブロヴニクの文化を象徴するカフェの 1 つ。
他のカフェよりちょっと高いけど、ここが好きでくる地元の人も多いよ
管理人
確かに!
観光客も多いけど、昔からずっと来ている常連さんも多いよね

さて、このカフェのある建物は 17 世紀に建造されたもの。
もともとはドゥブロヴニク貴族、ケルシャ家の住居であり、「ケルシャ・パレス(Kerša Palace)」と呼ばれていました。

この場所にカフェができたのは、1927 年(日本だと昭和 2 年)のこと。

開業当時は「カフェ・マノン」という名前だったそうです。
当時のオーナーが大のオペラ好きで、特に愛好していたプッチーニの「マノン・レスコー」にちなんで名づけたのだとか。
1970 年、ドゥブロヴニク・サマー・フェスティバル事務局が建物の所有権を獲得し、内部はオフィスとして使われるようになりましたが、カフェはその後もずっと営業を続けています。

さて、こちらのエレガントで美しいこの建物。
たいへん悲しいことに、1990 年代のクロアチア独立戦争時に激しい砲撃の対象となり、ドゥブロヴニク旧市街の中でも特に大きな被害を被った建物の一つとなりました。
内部は炎上し、貴重なサマー・フェスティバルの記録などもすべて焼失してしまったそうです。

戦後、復興が始まった時、歴史的・文化的価値の大きさから真っ先に再建の対象となった建物の一つで、内装なども細部まで忠実な復元が心がけられたそうです。
ちなみに、再建後、カフェの営業を再開した際、カフェの名前は「フェスティバル」に改められました。

立地の良さもさりながら、非常に高い歴史的価値のあるこちらのカフェ。
機会があったら是非こちらで道行く人を眺めながら、ゆっくりと旧市街の時間を楽しんでみてください。


グラドスカ・カヴァナ・アルセナル: Gradska Kavana Arsenal

グラドスカ・カヴァナ・アルセナルは、ストラドゥン(プラツァ通り)の旧港側にあるルジャ広場に面したカフェ。
時計台と総督邸に挟まれた位置にあり、一段高くなったテラスがよく目立ちます。

こちらのカフェもずいぶん昔からあって、オープンはなんと 1895 年。
クロアチア語で「City Café(街のカフェ)」という名前が示す通り、ドゥブロヴニクを代表するカフェの一つです。

このお店の裏側、旧港側はレストラン、Taverna Arsenal になっています。
カフェを通り抜けてレストラン側にいくこともできるので、お茶にするかご飯にするか迷っている時は、とりあえず中に入ってみて、様子を見て決めても大丈夫。

なお、こちら、日本のガイドブックではマカロニケーキが名物、と書いてあるケースがあるみたい。

このケーキ、その名を「ストンスカ・トルタ(Stonska Torta、ストンのケーキ)」といい、名前が示す通り、ドゥブロヴニクから車で 30 〜 40 分ほどいったところにあるペリエシャツ半島の街、ストンの名物。
もともとはクリスマス、結婚式、イースターなどのお祝い事の時のケーキだそうで、ケーキの材料が貴重だった時代に、かさを増すためにマカロニを入れるようになったんだそうです。

あまり日常的に食べるケーキではない、というか、ケーキ屋さんにいけばいつもある、というようなケーキではないので(こちらのカフェでもいつもあるわけではないかも)、見つけたら話の種に食べてみるといいかもしれません。
ドゥブロヴニクも含め、ダルマチア地方だと時々おいてあることがありますので。

地元友人
当たり前かもしれないけど、ストンのレストランなら、置いているところが多いよ

なお、本当にドゥブロヴニクローカルの名物とされるのは、ロジャータ(Rožata)というプリン。

これは、ドゥブロヴニクで昔からホームメイドでつくられるRužolin(ルジョリン)というバラのリキュールで風味をつけたカスタードプリンです。
バラのリキュールは生産量が少ないため、今はこれを使ったものは少なく、かわりにこのあたりに沢山生えているオレンジを風味づけに使用していることが多いです。

ストンスカ・トルタよりロジャータの方が見つけやすい(出しているお店が多い)と思うので、ストンスカ・トルタがなければこちらを試してみるのも、旅行感があってよさそうですね!

管理人
…まあ、普通にプリンですけどね😁
ドゥブロヴニクで食べることに意義がある!

ドゥブラヴカ 1836 レストラン・アンド・カフェ: Dubravka 1836 Restaurant and Café

名前が示す通り、1836 年開店の、こちらも歴史あるカフェ。

ピレ門のすぐ外にあり、ここからの城壁、ボカール要塞、ロヴリェナツ要塞の眺め、素晴らしいです。
「ドゥブロヴニクに来たんだー!」という感慨がひしひしと迫ってくることでいうと、もしかしたらナンバーワンかもしれない。

ちなみに、こちら、お向かいにあるプレミアムレストラン、Nautika と同じマネジメントのカフェ&レストランです(Nautika についてはこちらをどうぞ → おすすめレストラン-プレミアム編: Restaurants (High-end))。
Nautika は秋篠宮様がドゥブロヴニクをご訪問になった際、お食事をされた場所でもあり、ドゥブロヴニクの中でも高級レストランとして知られているところです。

こちらドゥブラヴカは、気軽に食べられる軽めの食事も多く、コーヒーだけの利用でも全く問題なし。
それでも、やはり Nautika と同系列だけあり、お料理も普通に美味しいですし、サービスもキビキビしていて利用しやすいです。

ドゥブラヴカのあるピレ門前の広場は、観光バスの乗降スポットでもあります。
バスツアーなどを利用してドゥブロヴニクに来られる方は、出発前、少し早めにピレまで来て、ここで最後のお茶をゆっくり楽しむのも素敵ですよね。


パノラマ・レストラン & バー: Panorama Restaurant & Bar

スルジ山の上にある絶景スポット、パノラマ・レストランは、上の Dubravka と同様、Nautika の系列店。
こちらも、お料理もコーヒーもちゃんとしている、素敵なお店になっています。

ドゥブラヴカと同様、軽食メニューも多いので、ちょっと小腹がすいたなー、という時にもおすすめ。

ここはとにかく眺めが素晴らしい。

海側に目を向ければ、眼下にはドゥブロヴニク旧市街と、旧市街の沖に浮かぶロクルム島
東はドゥブロヴニクからツァヴタットまでをつなぐジュパ・ドゥブロヴァチュカ湾。
西は、ドゥブロヴニク市内であるラパド半島や、クルーズ船の泊まるグルージュ港から、その先のエラフィティ諸島。
山側を見れば、お隣の国、ボスニア・ヘルツェゴビナに続く山地を一望できます。

ちなみに、このあたりはクロアチアで一番国土の幅が狭くなっているところ。
一番狭いところだと、アドリア海と隣国ボスニア・ヘルツェゴヴィナの間に挟まったクロアチア国土の幅は、たったの 500 m 程度しかありません。
そのため、スルジ山の裏側に見える、ちょっとした盆地状の場所の先の山地は、もうボスニア・ヘルツェゴヴィナ領内なんですね。

余談ですが、スルジ山には、こちらのパノラマ・レストランからすぐのところに大きな十字架があります。
こちら夜は綺麗にライトアップされまして、その照明が暖かいため、寒い時期になると、まれにですがヤギが暖を取りに来ていることがあります。
自然豊かなドゥブロヴニクらしい微笑ましい光景。

知らないで目撃すると相当驚きますが、手出ししなければ大人しくしているのでご安心ください。

管理人
あったまりに来てるヤギ、めっちゃかわいいです。

ブジャ・バー: Buža Bar

ドブロブニクの城壁の外側の崖にはりつくような形で、アドリア海の絶景を堪能しながら冷たい飲み物が飲めるバー、Buža Bar(ブジャ・バー)

遮るものなく、目の前に開がるアドリア海。
時々通っていくヨット、クルーザー、カラカ(伝統的な木造船)、漁船、カヤック。
日暮れ時ともなれば、あたり一面がオレンジ色、そしてなぜかこのあたりは時々夕暮れが紫色になることがあるので、そういう時は紫色に染まる。
刻一刻と変化する空の色を眺めていると、つい時間を忘れ、移りゆく一瞬一瞬に埋没できるという、この上なく贅沢な時間を過ごせてしまう。

いつも混雑しているのがうなずける、文句なしの絶景スポットです。

メニューはドリンクのみ、なおかつ冷たいもののみ(要するにジュース、炭酸、水、お酒)ですが、気持ち良く過ごせること間違いなし。
ブジャ・バーから海まで階段がついていて、降りて泳ぐこともできるので、泳ぎたい方は水着を着ていきましょう。
更衣室はありませんが、一番下のほうまで降りると、真水シャワーがでるところはあるので、海から上がったら水シャワーを浴びて、そのまま甲羅干ししてからあがってくるといいですね。

飛び込みスポットとしても人気がありますが、岩場で暗礁が多く、いいスポットに飛び込まないと本気で危険。
周りの人に聞くか、先に自分でひと泳ぎ・一潜りして暗礁の位置を確認するかして、いいスポットを狙って飛び込みましょう。

なお、入り口の反対側がトイレになっているので、トイレ前、横を避けて席を選ぶといいです。
階段をすこし降りた先にもちょっと席がありますし、席がなくなった先の岩場などに座ることもできますので、そこまで飲み物を持って降りても問題ないです。
安全柵などはない(あってもスカスカなので余裕で外に出られる)ので、落っこちないように気をつけて、帰るときにはゴミはちゃんと持ってあがりましょう。


コギト・コーヒー: Cogito Coffee

コギト・コーヒーは、クロアチア、ザグレブ発のクラフトコーヒーショップ。

ここ数年で、コアなファン層をどんどん拡大し、ザグレブからドゥブロヴニクやザダル、そしてついにアメリカ、フィラデルフィアや UAE のドバイなど、クロアチア国外にまで出店するようになった、今注目のブランドです。

地元友人
コーヒーはドゥブロヴニクだったらコギトコーヒーが一番美味しいと思う!
管理人
間違いない!

まあ、「コーヒー」と一言に言っても、このあたりはトルココーヒー的な煮出しコーヒーが多い地域で、エスプレッソマシンで抽出するコーヒーと同列で比べられるものばかりではないんですけれども、それでも「美味しいコーヒーが飲みたいなー」と思ったら行く店、という地位に揺るぎなし。

日本でいうと、ブルーボトルのコーヒーを美味しいなーと思う方は、同じような方向性なので、美味しいと思う方が多いのではないかと。

こちらのお店、旧市街の奥まった一角で、ひっそり営業しているので、ちょっと探しにくいかもしれません。
上の写真の、その先にお店がある気配がまったくない路地を抜け、「え?ほんとにこの先にお店あるの?」という不安も越えた先にあるのです。

行き方としては、まずドゥブロヴニク大聖堂から出発するとよいです。

ドゥブロヴニク大聖堂の正面入口と正対して、左手に、ドーム型の入り口に続く短い階段があります。
これを登った先が路地になっているので、路地を左手に進みます。
それをずっと進むと、行き止まりの一歩手前、建物をくり抜いたトンネルの中にお店があります。

ちなみにこれ、実は海洋博物館に行くルートと一緒。
海洋博物館は、コギト・コーヒーのあるトンネルの先にある階段を登ったところにあります。

お店はトンネルの壁にお店が埋め込まれた感じになっていて、席数は中にちょっと、トンネルのところにベンチがちょっとあるくらい。
とても小さなお店で、地元の人がけっこう多いです。

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