オノフリオの噴水: Onophrian Fountain 【ドゥブロヴニク旧市街】

オノフリオの噴水: Onophrian Fountain 【ドゥブロヴニク旧市街】

ドゥブロブニク旧市街に足を踏み入れて、まず目に入るのがこのオノフリオの大噴水

ドーム型の建物の周囲に複数の蛇口がつき、水がチョロチョロとかけ流しになっているこちら。「噴水」という名前でイメージしていくと驚いてしまうかも!でも実はこれには、深い意味が…。

この「オノフリオの噴水」、そもそも装飾としてではなく、水不足に悩まされることの多かったドゥブロブニクに新鮮な真水を供給するため、中世に造られた水飲み場なのです!今回は、歴史を知ると急にありがたみの湧く、この不思議な噴水についてご紹介します。


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iStock. by Getty Images ポートフォリオ:Mari_mjx
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オノフリオの大噴水と小噴水

オノフリオの噴水には、大噴水と小噴水の 2 つがあります。通常、「オノフリオの噴水」と呼ばれるのは、ピレ門をはいってすぐのところにある大噴水の方。

大小いずれの噴水も、1340 年代に、イタリアの建築家、オノフリオ・ジョルダーノ・デラ・カヴァによって建設されました。しかし、オノフリオはそもそも噴水を造るために呼ばれたわけではありません。

真のメインプロジェクトだったのは、この噴水に水を供給する水道の建設の方。

オノフリオによってこの水道が建設されるまで、真水の供給はドゥブロブニクの課題の一つでした。屋根に設置した雨樋から雨水を集め、現在の小噴水のあるスポンザ広場にあった公共の井戸に集めていたのです。ひどい水不足の時は、近隣のムリニなどから水を船で運ばせ、購入して使用することもありました。

そんな中、清らかなミネラルウォーターが好きなだけ汲めるこの水道は、まさにドゥブロヴニクの渇きを癒す救世主だったのです。

この水道は、現在の水準から見ても驚異的といえる、非常に精密な作りとなっていました。なんでも、建造時の契約で「途中で水が 1 滴もれるごとに、ペナルティとして料金から一定金額を差し引く」ということになっていたんだとか。しかし、結局、水漏れは全くなく、ペナルティは一切発生しなかったと言われています。

なお、1600 年代の地震による損傷などで、小野フリオの噴水の外観は、建造当時とは異なるそう。もともとはてっぺんに竜の飾りがあり、より多くの装飾がほどこされていたのだとか。

ドゥブロブニクは、観光客がほとんどいなくなる冬の間、旧市街のメンテナンスを大掛かりに行っています。オノフリオの大噴水も修例に漏れず、2016 年 6 月に修復作業を終え、きれいな姿になって戻ってきています。
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噴水というより、そもそも水飲み場。今でも飲めます

オノフリオの「噴水」。しかしこの噴水、一般的な噴水とはまるで見た目が違います。それもそのはず、こちらそもそもいわゆる「噴水」ではなく、正しくは「公共の水飲み場」なのです。

「Fountain」という言葉を日本語にするとき、「噴水」という訳を当てたのが誤解の始まりなんでしょうね。「噴水」としても間違いではないですし、「水飲み場」ではあまりに味気ないので、これでいいのかもしれません。

さて、数百年にわたって、山間の水源からミネラルウォーターかけ流しだったオノフリオの噴水(水飲み場)。クロアチア独立戦争後、大破した旧市街の修復作業が行われる中、こちらも水道を内部に敷設する形で修復されました。現在流れているのは水道水です。

ありがたいことに、クロアチアは水道水をそのまま飲むことのできるラッキーな国の一つ。そのため、この噴水の水もそのまま飲んで大丈夫です。ただ、硬水ですので、硬水になれない方はお腹に影響があるかもしれません。大雨の後などは濁ることもあるので、そういった場合は飲用は避けた方がよいでしょう。

なお筆者、ここに限らず、ドゥブロヴニク内外のあちこちの水飲み場で水を飲んでいますが、今の所問題が起きたことはないです。硬水に慣れているからかも。ただ、こちらの水は、飲んだ瞬間に「硬!まず!」となるような味ではなく、普通に飲める味。ただ、石灰分が多いので、お茶を淹れると色がかなり濃く、旨味は控えめになってしまいます…。コーヒー向きの水です。

いずれにしても、街中の「噴水」の水を飲むというのは、日本ではまずできない経験。観光客の方が周りにいる場合、水をボトルにいれ、ついでにそのまましれっと飲んでみせると、「え!嘘!」というリアクションが得られてけっこう楽しいです。
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オノフリオの噴水、スター・ウォーズバージョン

2016 年 3 月、ドゥブロブニクでは スター・ウォーズ エピソード 8 の撮影が行われました。オノフリオの大噴水もスター・ウォーズ仕様になり、未来っぽい装飾がついてお色直しされていました。

夜になるとこの縦の電灯のような部分がオレンジ色に光って、なかなかきれいでした。エピソード 8 が公開されたら、ぜひオノフリオの噴水が出るシーンがないか、よく見てみてください。
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アクセス: オノフリオの大噴水

ドゥブロヴニクの旧市街にピレ門から入ると、すぐ右手にオノフリオの大噴水があります。
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アクセス: オノフリオの小噴水

オノフリオの小噴水は、ストラドゥン(プラツァ通り)の反対側の端、ルジャ広場の時計台の根本にあります。

こちらも同じく水道水がかけ流しになっているので、安心して飲むことができます。
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余談

ドゥブロブニク旧市街内外には、オノフリオの噴水以外にも、噴水/水飲み場が 10 数カ所存在します。全部探しだし、全部の噴水から水を飲むと、ドゥブロブニクで結婚できるという言い伝えがあるそうです。どなたかぜひ、トライして、結果をお知らせください 🙂
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