ドゥブロヴニク周辺には、日帰りで行ける観光スポットがたくさんあります。フェリーでアクセスできるエラフィティ諸島も、人気の日帰り観光スポットの一つ。もちろん、大きな島々には宿泊施設もあるので、島での休日をゆったり楽しむこともできます。
この記事では、そんなエラフィティ諸島についてご紹介します。
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エラフィティ諸島とは?
エラフィティ諸島は、ドゥブロヴニクの北西にある島々。
ほとんどは無人島ですが、サイズの大きいシパン島、ロプド島、コロチェップ島には定住者がいて、村もあります。
フェリーの定期便もあり、1 時間程度で気軽に行くことが可能ですが、ハイシーズン以外はスケジュール調整が難しい事が多い…。
そのため、日帰り観光で行く場合は、現地エージェントが運行するクルージングツアーで行くのが無難かつ便利です。
カラカ(Karaka)という、大航海時代の船を模した木造船(※エンジンはついています)で行くランチ&飲み物付きクルージングツアーはとても人気があり、乗り合わせたグループ次第でけっこうなパーティークルーズみたいになることもあって面白いです。
個人的には、オーストラリア、アイルランドあたりの若者グループが多いとすごいことになるという印象ですかね😁
ドゥブロヴニクカード提示で割引になるツアーも結構あるので、オンラインで申し込んで、先にチラシをもらってエージェントを絞るのが賢いですよ!
ちなみに、エラフィティ諸島は風光明媚なことで知られていて、リゾート地としての長い歴史を持っています。
ドゥブロヴニク共和国時代には、多くのドゥブロヴニク貴族がエラフィティ諸島に夏の別荘を持っていたそうです。
なお、「エラフィティ」という名前の由来は、古代ギリシャ語で「鹿」という意味の「elaphos(エラフォス)」。
今は鹿はいなくなってしまいましたが、昔はエラフィティ諸島に多く生息していたそうです。
緑深い島の鹿の楽園、さぞや素敵な風景だったでしょうね。
シパン島
シパン(Šipan)は、エラフィティ諸島最大の島。
定住人口は 500 人程度で、サイズは最長 9.1km、最大幅 2.6km です。
オリーブ、オレンジ、ブドウ、イチヂク、キャロブ(イナゴマメ)、ワインなどの生産地であり、特にオリーブについては、人口と面積当たりのオリーブの木の本数が世界で最も多い島としてギネスブックに登録されているほど。
フェリー定期便は、ドゥブロヴニクのグルージュ港とシパン最大の村、スヂュラヂ(Suđurađ)を結んでいます。
スヂュラヂ周辺にはドゥブロヴニク共和国の富豪や貴族の邸宅跡がいくつかあり、大航海時代、この海域を悩ませた海賊を見張るための塔なども見ることができます。
また、漁師町 シパンスカ・ルカ(Šipanska Luka)の周辺には、11 世紀ごろに建てられた古い教会の遺跡などもあります。
たくさんあるビーチは基本的に小石のビーチなので、ビーチで遊ぶ場合はサンダルやマリンシューズの着用をおすすめします。
人が少ないだけあって、水は本当に綺麗!
ハイシーズンには、シーカヤックなどのアクティビティを楽しむこともできます。
ロプド(Lopud)島
シパン島に次ぎ、エラフィティ諸島で 2 番目の大きさのロプド島は、面積は 4.63 平方 km で、定住人口は 220 人。
こちらにも、ギリシャ、ローマ時代の遺跡が数多く残っています。
9 世紀、10 世紀ごろ建造された教会などは保存状態もなかなかで、今でも当時の面影をしのぶことができます。
ロプドはドゥブロヴニク共和国時代、貴族階級にめちゃくちゃ人気があったそうで、最盛期にはこの小さい島に、なんと 30 もの教会と修道院、そしてさらに多くの貴族達の夏のバカンス用住居が建てられていたとか。
まあ、ホントにキレイですからね…。
また、ロプド島には、ドゥブロヴニク周辺では珍しい砂でできた遠浅のビーチ、シュニ(Šunj)ビーチがあります。
フェリーやクルーズ船の着く港の反対側にありますが、15 〜 20 分程度で歩いていける距離。
小さい村、それに気持ちのいい山の中を抜けていくルートなので、散策気分で歩いているうちに着いてしまいます。
ただ、多少アップダウンがあるので、お子さんや、歩行に困難のある方は、電動のゴルフカートのような乗り物に乗りましょう。
観光客の乗っている船がやってくると、だいたい港にいくつか待機していて、陽気な島民の方々が「乗ってく?〜クーナだよ」と声をかけてくれます。
お値段忘れちゃいましたが、別に高いとは思いませんでしたかね…。
けっこうスピードも出て、おじさんも陽気で、他の観光客のみなさんとキャッキャして乗るのは楽しかったので、払う価値は十分ある値段だったと感じました。
ちなみに、ビーチの周りには日除けになるようなものがあまりなく、遠浅で照り返しが激しいので、日焼け対策はしっかりと。
海岸のところに海の家的なカフェバーがあり、こちらでパラソルも借りられます。
こういうところでのんびり飲むビール、めっちゃ美味いんだなぁ…😚
コロチェップ(Koločep)島
コロチェップは、定住者のいる島としてはエラフィティ諸島で最も小さく、面積はわずか 2.44 平方 km。
人口も 160 程度です。
さてこのコロチェップ島、地元では愛情を込めてカラモタ(Kalamota)というニックネームで呼ばれています。
その昔、ドゥブロヴニク共和国時代には、発達した造船業で知られていて、定住者も多く、9 世紀ごろから 15 世紀ごろには多くの教会や屋敷が建てられていたそうです。
現在はそのほとんどが「建物跡」という程度になっていて、そのまま残っているものは稀なのが残念ですけどね。
ただ、コロチェップ島には遺跡よりも魅力的なアトラクションがあります。
それは、たくさんの洞窟や入り江!
中にはなんと、「青の洞窟(Modra Špilja: モドラ・シュピリャ)もあるんです。
コロチェップの青の洞窟は、有名なイタリアのカプリ島や、クロアチアのビシェヴォ(Biševo)の物に比べると、「青」というより「ターコイズ」の洞窟。
それでもとてもきれいです。
砂のビーチもあって、小さい島ですがなかなか楽しく過ごせる、まるで自然のテーマパークのようなところともいえるでしょう。
ドゥブロヴニクに一番近く、フェリーで 25 分(ただし直行便の本数はすごく少ない)、水上タクシーや高速ボートなら 10 分で行けるので、日帰りで楽しむのにもぴったりです。
エラフィティ諸島に宿泊する
時間に余裕のある旅をするなら、エラフィティ諸島に宿泊して、ゆーっくり、何もしない贅沢を味わうのも欧米的バケーションで楽しいもの。
シパン、ロプド、コロチェップ島内にはそこそこ大型のホテル、それに民泊のソベやヴィラなどもあり、目的や予算に合わせることもできていい感じ。
Booking.com などを活用すると、民泊まで含めて探すことができるので便利です。
基本的には英語にはなりますが、サイトや携帯アプリ内で宿泊先と連絡を取り、到着時間や出迎え手配の要・不要、チェックイン方法などについてチャット形式で相談できるので、当サイト管理人も愛用しています。
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では皆さんもよい旅を。
ボン・ボヤージュ…ではなく、クロアチア語で、「スレタン・プット(Sretan Put)!」