ソべ、アパルトマン、ヴィラ etc: 民泊先進国クロアチアで民泊を体験する

クロアチアは、430 万人ほどの人口(日本の人口の約 33 % 程度)に対し、年間、なんと人口の 4 倍近い 1660 万人(2016 年)もの観光客が訪れる観光大国。

東北地方から 1 県抜いたくらいの大きさの国に、これだけの観光客が来るということは、もちろん、宿泊場所の確保、ルールの整備は国家政策レベルの重要課題です。そのため、クロアチアでは、民泊関連の法律が早い段階から整備され、現在では非常に広範囲に提供、および利用されています。

旅人側にとっては、安心して利用でき、かつホテルでは得られない個性的な宿、思いがけない場所に泊まれる。提供側にとっては、副収入にもつながる。そんな背景から、民泊はクロアチアで順調な成長を続けるサービスセクターの一つです。

この記事では、そんな民泊先進国、クロアチアでの民泊についてまとめます。


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民泊先進国、クロアチア

いち早く民泊制度が確立されたクロアチアは、実は知られざる民泊先進国。2014 年の統計によると、宿泊客のうち、宿泊民泊利用者の割合が EU で最も高いのがクロアチアだそうです。

クロアチアの民泊は登録制となっており、ホテルと同様の星の数による評価も行われています。そのため、正規の民泊物件の場合は、入り口に「Sobe」「Apartman」などのタイプと、獲得した星の数が掲示されており、安心して利用できます。
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民泊の予約方法

現在、民泊物件の予約はインターネット経由が主流。

まず、トリバゴや TripAdvisor (トリップアドバイザー)など、複数のサイトを検索し、結果を一覧で表示してくれるサイトがあるので、これらを使って、価格、空室状況、レビュー、写真などを見比べます。気に入ったところがあれば、そのまま予約することもできます。

この他、Hotels.comExpedia(エクスペディア)Booking.comAgoda(アゴダ)など、比較ではなく、予約に特化したサイトを利用しての予約も簡単。上記比較サイトであたりをつけ、後はこのような予約サイトでセール情報など探すと、よりお得な料金を見つけることができたりします。

また、予約サイトにメンバー登録しておくと、メンバー限定セールやメンバー特典があることも多いので、使い勝手が気に入ったところにはメンバー登録しておくのも賢いやり方。

いずれのサイトも日本語になっているので(説明文は英語のままのこともあります)、予約そのものは比較的スムーズに行えるはず。日付や人数はもちろん、キャンセルや予約変更に伴う料金などもしっかりチェックしましょう。


なお、クロアチアの民泊案件では、クレジットカードでの支払いができないところが多いです。予約の際、クレジットカード情報の入力を求められる場合がありますが、これがそのまま支払いに使われるとは限りません。

クレジットカード払いできない物件で情報入力を求められる場合、これは身元確認程度の意味合い。

ただし、民泊とは言え、法人化して複数の物件を貸しているような場合、クレジットカード決済が可能なこともあります。そういう場合は、これらの予約サイトを介し、クレジットカードでの支払いが行われることになります。

クレジットカード情報の入力画面が出てきたら、これは実際の決済なのか、それとも予約確保のための身元確認なのか、しっかり注意して画面をチェックしましょう。

ちなみに、個人的には、クロアチアでの宿泊には、Booking.com をよく利用しています。

まず、取り扱い件数が非常に多いです。また、予約するとオフラインのガイドブックや地図がダウンロードできるようになったり、チャット形式で気軽に宿に連絡できたり、到着時刻をプルダウン選択で宿に知らせることができたり、色々便利。

サイト、アプリいずれも、非常に使い勝手がよいです。カスタマーサポートが弱いのが残念なところ。問題がない時はそれでもよいですが、何か問題があった場合は、あてになりません。問題の未然防止のためにも、到着時間などについて、事前に宿と連絡を取ってみるのがおすすめ。
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Viator


ベッド & ブレックファースト アンディオ(Bed&Breakfast Andio)。レビューはこちら

予約後に必要なこと

さて、予約がすんだら、後は現地へ…ではありません。その前に、必ずやるべきことがあります。

それは…、到着時刻を宿に知らせる事!

民泊とホテルとの最大の違いの一つが、常設のレセプションがないこと。民泊のオーナーや管理者は、日中他の仕事をしていることも多く、ホテルのフロントに当たる部分もないので、基本、不在にしています。

そのため、鍵の受け渡しやチェックイン作業をいつするか、あらかじめ取り決めておく必要があるのです。

この到着時間は、もちろん、2 時間程度の幅をもたせた目安でよく、それほど正確な時刻を伝える必要はありません。宿の方も心得ているので、殆どの場合、予約した時点、あるいは到着数日前くらいに、「いつ頃着くか教えて」というメッセージをメール、または予約サイト経由で送ってくることが多いです。必ず返信することをおすすめします。

なお、到着が深夜になるような場合は、先に宿に「到着時間が遅いんですが、大丈夫?」といったメッセージを送り、確認しておくと安心。ちゃんとしたところであれば、どうにかして都合してくれる場合が多いです。

場合によっては、タクシーと同程度かやや安い値段くらいで、バスターミナルや空港までの送迎を申し出てくれることも。以前利用したツァヴタットの民泊など、なんとわざわざドゥブロヴニクのバスターミナルまで、無料で、車で迎えに来てくれました。

質問やお知らせは英語で OK。例文は次の通りです。

旧市街には 23 時頃着く予定です。大丈夫でしょうか。 We are (I am) arriving at the Old Town around 23:00. Would that be OK with you?
クロアチア航空(XX 便)で 22 時に空港に着きます。宿に着くのは 23 時過ぎになりそうです。 We are (I am) arriving at the airport at 22:00 with Croatian Airlines (XX). Arrival at your property is likely to be past 23:00.
 フライトが遅れて、たった今空港につきました。今から向かいます。ご不便をおかけして申し訳ありません。  My flight delayed, and we (I) just arrived at the airport. Heading toward your property now. Apologies for the inconveniences it has caused you.

不可抗力の場合、時間が変わっても謝罪は不要。が、大きな予定変更があった時などは、居丈高に権利を主張するより、しおらしさを出して人情に訴えたほうがウケはよいです。日本と同様、たとえ「遅いな」とイライラしていても、「ごめんなさい」と言われると、つい「あなたのせいじゃないからいいのよ!」と言ってしまう。そんな気質の人が多いように思います。
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ニイェ・プレシャ・アパートメント。レビューはこちら

民泊のタイプ

クロアチアの民泊には、大きく分けて次のようなタイプがあります。

タイプ 読み どんなところ?
 Sobe ソベ  ソベ=部屋という意味。つまり、文字通りの部屋貸し。
ホテルの部屋と同様、基本的にはベッドルームを借りる印象です。
バス・トイレは部屋についている場合と、共同の場合があります。
 Apartman アパルトマン  日本で言うウィークリーマンションのようなイメージ。
バス・トイレだけでなく、キッチンまたはキチネット(簡易キッチン)つき。
生活するように滞在できるので、中・長期滞在に最適。

 

ただ、この区分ははっきりしたものではなく、ソベにキチネットがついていることもあれば、アパルトマンのキッチンが共同だったりすることもあります。各宿の詳細は、予約サイトなどでしっかり確認を。

また、ソベ、アパルトマンの区分の他、住宅一戸をまるごと貸し切るタイプ、あるいはドミトリーのように 1 部屋を他のお客さんとシェアするタイプなども存在します。とは言え、予算は、タイプよりは、場所、設備、アメニティ、シーズンで決まることが多い印象。

意外かもしれませんが、ドゥブロヴニクでは、格安の宿を探す場合でも、ホステル、ドミトリー等にタイプを限定せず、希望する場所を絞って幅広く探したほうがよいです。予約サイトをちょくちょくのぞいていると、期間限定セールなどで、ドミトリーと 2 千 〜 3 千円程度しか変わらない値段で、とてもいい部屋がとれたりすることも。

わざわざドゥブロヴニクという、「セレブ・マグネット」などと言われることもあり、全世界のセレブリティが休暇を過ごしにくるような街に来て、5 千円程度のいかにもな安宿に泊まるのはもったいない。ピークシーズン(5 〜 9 月)を除けば、1 泊 7000 〜 1 万円くらいで、旧市街内の、インテリアも凝っていて、清潔で、バス・トイレもついた Sobe や Apartman を見つけるのはそんなに難しくありません。

ぜひ、根気よく探して、素敵な場所で、ドゥブロヴニクで過ごす時間を満喫してください。

旧市街は、半日もあればくまなく回れる小さな街で、地図はなくても迷わない(階段を降りればいつか絶対にメインストリートのストラドゥン(プラツァ通り)にでるから)ところです。ぜひ、地元の人気分で、身軽な格好でぷらっと外に出、 2 〜 3 時間カフェでゆっくり過ごしたり、旧港に行って波を眺めたり、のんびり過ごしてみてくださいね。
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ホテルとの違い

ソベ、またはアパルトマンなどの民泊物件と、ホテルとの主な違いは次のような点。

ポイント ホテル 民泊
レセプション(フロント)  ◯  ×
常駐スタッフ  ×
ハウスキーピング  △
チェックイン  規定の時間以降随時  事前に合意したタイミング
チェックアウト  規定の時間に手続き実施  事前に合意した形で実施
支払いのタイミング  チェックアウト時  事前に合意したタイミング
支払い方法  複数の支払い方法あり  多くが現地通貨の現金払い
アメニティ  有  △
食事(朝食)  △  ×


スンツェ・パレス・アパートメント。レビューはこちら

レセプションと常駐スタッフ

レセプション、常駐スタッフ、いずれもホテルには当たり前にあるものですが、民泊では基本的に両方ありません。したがって、チェックイン、チェックアウト、いずれも事前に合意したタイミングと形で行います。

なお、民泊でも、それなりの規模・値段のところだと、半常駐というか、決まった時間にスタッフが来て、ハウスキーピングを行うようなケースもあります。

ハウスキーピング

短期滞在の場合、ハウスキーピングは行われないことが多いです。数日以上滞在する場合は、宿によって異なるので、チェックイン時に確認・依頼するか、必要に応じて依頼することになります。なお、予約サイトを通じて予約した場合、事前に明記されている場合を除き、ハウスキーピングに対する料金を別途請求されたことはありません。

チェックイン

まず、民泊だとスタッフがいないため、チェックインの前に連絡し、合意したタイミングでのチェックインになります。チェックアウトについても、通常、この時に説明があり、合意した形で行います。

クロアチアでは、旅行者は入国後 48 時間以内に、居場所を最寄りの警察に届け出る義務があります。ホテル、および認可を受けて正規営業している民泊は、この届出の代行を義務付けられていて、チェックインの際、必ずパスポートのコピーを取って届け出を代行してくれます。

もし、民泊でこれをやってくれない場所を選んでしまった場合(無認可だと気づかず予約した場合)、自分で届け出をする必要があります。観光局にいって所定の書類を提出すればいいので、ドゥブロヴニクの場合は、ピレ門のすぐ外にある観光局の事務所に行きましょう。


Dubrovnik Gardens Apartmentsレビューはこれから書く予定です

料金の精算とチェックアウト

ホテルであれば、料金の支払いはチェックアウト時に精算となりますが、民泊の場合、チェックイン時に払ったり、滞在中のどこかのタイミング出払ったり、合意次第です。

いずれにせよ、タイミングの合うところで会って支払う形になるため、ギリギリではなく、できるだけ早いタイミングで支払いを済ませておくのがベスト。特に、最終日に予定がたくさんあったり、フライトが早かったりする場合は、確実に前日までに支払いを済ませ、チェックアウト時に鍵をどうすればいいか確認しましょう。

支払いは、ほとんどの場合、現地通貨での現金払いのみ。稀にユーロでも OK のところ、クレジットカードでも OK のところがあります。クレジットカード払いの場合、クレジットカード手数料がかかります。現金の方がお得。

チェックアウトは、支払いさえすんでいれば、合意した時間に、鍵を指定された場所においてそのまま出ていく形がほとんど。クロアチアは治安がよいので、部屋に鍵を置いて、そのまま出ていくパターンも多いです。

アメニティ

アメニティは、タオル、ヘアドライヤー、石鹸程度のところが多いです。ただ、民泊でも高級なところを選べば(と言っても、1 泊 1 万数千円から)、シャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュなど一通り置いてくれるところも少なくありません。

洗濯機があるアパルトマンなどだと、洗濯用洗剤なども用意してくれていることが多い。用意されていない時も、あるかどうか聞くと、ちょっと持ってきて分けてくれたりします。キッチンには冷蔵庫はもちろん、洗剤、食器など一通り揃っています。コーヒー、お茶などもちょっと置いてくれているところが多いです。

ちなみに、余談ですが、置いてくれているコーヒーはインスタント、そしてだいたい甘いものが多い。疲れている時はそれも嬉しいですが、コーヒー好きの筆者はこれ必携(↓ 画像をクリックすると Amazon の商品ページが開きます。アウトドア用のコーヒードリッパーで、たたむと平べったくなります。めちゃくちゃ便利)。

ほぼもれなく電気ケトルはあるので、これ一つとフィルターを少し持っていって、あとは現地のスーパーでコーヒーさえ調達すればバッチリ。コーヒー中毒にはありがたいアイテム。ホントにおすすめです。

 

食事(朝食)

食事、特に朝食については、ホテルであれば、宿泊料金に含まれていたり、または少なくともそのホテルで提供されていることがしばしば。民泊の場合は、特に「朝食つき」と明記されていない限り、基本的には朝食はないことがほとんど。

ただし、周辺のレストランと契約してあって、格安で朝食をいただけるようになっている場合があります。そういう場合は、チェックインの時に、「朝食のことだけど」と話を切り出して来てくれると思います。良さそうだったら試してみてください。

なお、これまでのパターンでは、20 〜 50 クーナ程度で近くのカフェバーでコンティネンタル・ブレックファストが食べられる、というのが多かったです。家庭的なソベなどだと、オーナーやオーナーのお母さんがやって来て、朝ごはんに招待してくれる(無料)ようなこともありました。

ダルマチアのお母さんの料理、とっても美味しいです。コーヒーも。クロアチアでは、小鍋で煮出す、いわゆるトルココーヒーが一般的に親しまれていて、そうやってしっかり淹れたコーヒーは本当に美味しい。そういうチャンスに巡り合ったら、ぜひ招待を受けてみましょう。民泊ならではそんな交流も、旅の醍醐味の一つです。
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