クロアチア発オーガニックスキンケアブランド: House of Nature Dubrovnik

House of Nature / Kuća Priorde(ハウス・オブ・ネイチャー / クチャ・プリロデ)は、クロアチア、コルチュラ島産のオーガニックオリーブオイルやミツロウをベースに、愛情込めて手作りされる自然派スキンケアブランド。

今回は、ドゥブロヴニク発のブランドとして、年々人気が高まっている注目のコスメブランド、House of Nature についてご紹介します!


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ドゥブロヴニクで創業。オーガニックスキンケアブランド、House of Nature

オーナーの Ana さん。この蜂の巣からミツロウをつくります

House of Nature / Kuća Prirode (ハウス・オブ・ネイチャー / クチャ・プリロデ)は、英語・クロアチア語で「自然の家」という意味。
マルコ・ポーロ出生の地とも言われる風光明媚なコルチュラ島で、愛情たっぷりに育てられたオリーブやハチから取れる製品を使って作られる、自然派コスメのブランドです。

お店が始まるきっかけは、コルチュラ島で何代も続くオリーブ農家・養蜂家の家の娘さんが、火傷や傷の治療や、肌荒れの改善に使われていたおばあちゃん手作りのスキンケアオイルの商品化を思いついたこと。

クロアチアでは、田舎の方の農家などに行くと、自家製オリーブオイルやハチミツに薬草などを加え、スキンケアオイルや、傷や火傷用の軟膏を自作しているお宅も多いそうです。
しかし、こちらのお宅のおばあちゃんのスキンケアオイルは、同じようにスキンケアオイルを自作する周りの農家にも評判で、わざわざご近所の人がもらいにくるほど効果があったのだとか。

そんなスキンケアオイルを当たり前のように使ってきた Ana(アナ)さん。
ある時、「このスキンケアオイル、私はおばあちゃんにいつでももらえる。でも、こうやって 100% 自然なものを毎日使えるって、実はとってもラッキーなことなのでは?」と気がつき、ショックを受けたそうです。

Ana さんはそこで一念発起。
周囲の反対を押し切り、ザグレブでの安定した会社員の座を捨て、コルチュラ島に近いドゥブロヴニクで、このお店を開いたのでした。

オーガニックコスメ、オーガニックフード大好きな Ana さん。
お店に来て、商品を試した人が「いい香り!」「これ好き!」などと言って、パッと顔が明るくなるのを見るのが何よりの幸せだそうです。

お店に来る人全員がお買い物をするわけではないし、若いバックパッカーなど、お金が無くて買いたくても買えない人がいるのもわかっている。
だから、無理に売りつける気なんてない。ただ来て、気に入ってくれたら、それだけでも嬉しい、と言っていました。

そんな Ana さんですので、地元のお客さんを始め、旅行中に偶然訪れてファンになり、お取り寄せしてくれる世界のお客さんもつき、お店は順調に成長。

Ana さんの、おばあちゃん、お母さんを始め、家族総出で作っている自分の製品を、もっと多くの人に楽しんでもらいたいという夢。
これからどうなっていくか。

今後の展開から目が離せません。


House of Nature Dubrovnik の製品の特徴

House of Nature の製品は、自家製のハチミツ、ミツロウ、オリーブオイル、エッセンシャルオイルなど、クロアチア、ダルマチア地方の産物をたっぷり使用。
保存料や、鉱物由来の成分などは使われていません。

さて、「自然派コスメ」と銘打った製品、世の中にたくさんあります。
しかし、これらの多くは「どこの誰が作った植物を使っているか」というところまでは、なかなかわからないもの。

しかし、House of Nature では、原材料のミツロウを作るミツバチも、オリーブも、Ana さんのご家族が愛情込めて育てています。
また、製品に使用されるエッセンシャルオイルは、クロアチアで作られたものを生産者から直接買いつけるなど、こちらも安心して使える本物ばかり。

全ての製品が、昔ながらの製法で愛情込めて手作りされ、できあがった製品は、そのままコルチュラ島からドゥブロヴニクに送られます。
ラベルを貼るのはお店の仕事。
この家族経営の暖かさも、House of Nature の大きな魅力の一つです。

なお、こちら人気が出るにつれ、製品のラインアップもさらに充実してきています。
今後、少しずつ商品ごとのレビューもアップしていこうと思いますので、どうぞお楽しみに!


おすすめ商品 1: フェイスクリーム(オイルバーム)

オリーブオイル、ミツロウをベースに、エッセンシャルオイルやナッツオイルなどを加えて作られるクリーム。
「クリーム」という名称ですが、実際は日本で「オイルバーム」と呼ばれるものに当たります。

化粧水などで通常のケアを行って保湿した肌にかぶせると、潤いをガッチリ守り、ふっくら、しっとり肌を持続させてくれます。

筆者は、ファンデにちょこっと混ぜる使い方がお気に入り。
半固形の硬めのテクスチャなので、量の調節がすごくしやすい。
冬場や、エアコンがきいた室内などの乾燥した場所では、このオイルひと混ぜをするかしないかは大きいです!

管理人
乾燥対策のスキンケアは超重要。

スキンケアは 100m ダッシュじゃない。
マラソンなんです!
10 年後のお肌のために今がんばるんです!!

バリエーションは、ミントの香りの「Cream for Flexivility(クリーム・フォー・フレキシビリティ)」、ほのかにスパイシーな香りの「Rejuvenization Cream(リジュヴナイゼーション・クリーム)」、バラの精油をふんだんに使った「Rose Cream(ローズ・クリーム)」の 3 種類。
 → 2019 年に立ち寄ったところ、ラヴェンダーとイモーテルも仲間入りしていました!

ベースは共通なので、効能より香りで選ぶのもあり。
日本人に一番人気なのはミントの香りだそうです。

確かに、お土産でも一番喜ばれることが多く、最近では「また買ってきて」と頼まれることも増えてきました。


おすすめ商品 2: ボディローション(スキンケアオイル)

上記のクリームと共通のオリーブオイル、ミツロウをベースにして、液状に仕上げたのがこちらのローション。
ミツロウが加わっているため、日本でよく見かける一般的なスキンケアオイルよりとろみのあるテクスチャーで、色もクリアではなく白っぽくクリーミーです。

なお、ボディローションという名前ですが、上記のクリームとの違いは主にテクスチャ。
つけやすさと伸びの問題なので、こちらを顔につけても大丈夫です。

バリエーションは、セージ、キャロット、イモーテル、シナモン、マグノリアなど。

この中で特におすすめなのが、フランスの某「自然派」コスメブランドで使われ、一気に知名度のあがったイモーテルのローション。

イモーテルは地中海周辺地域に自生する希少ハーブで、ドゥブロヴニクを含むダルマチア地方にも自生しています。
石灰岩の隙間などの痩せた土地で育っていることが多く、生命力や香りはとても強いけれども、見た目はカサカサ、ヒョロヒョロした白っぽい草で、とてもこれから油がとれそうな気はしない。

そんなイモーテルなので、見た目通り、1 本から取れる精油の量が相当限られていまして、純粋なイモーテルオイルはとてつもなく高価です。
そのため、通常、「イモーテル」を謳った化粧品にも、配合されているのは極めて微量。

ですが、こちらの商品は、なんと、イモーテルの香りが嗅ぎ取れるほどの量を贅沢に使用しているのです!
この値段で、この量のイモーテルオイルが入っている化粧品。
他ではちょっと考えられません…。
さすが地元ですな。

余談ながら、イモーテルの精油はいい香りではありません。
アナさんも、効果はすごいからイモーテルたっぷり入れているけど、「うっ」とならずに顔につけられる程度の香りに収まる配合バランスを見つけるのが難しい、と言っていました。

実際、おばあちゃんが薬として作っていた時は、匂いは気にせず効能を追求していたため、顔につけるにはかなりハードルの高い香りになっていたそう。
おばあちゃん、お母さんは今でも、アナさんが香りにこだわることに対し、「表面上のきれいさを気にするなんて軽薄なんじゃないの?」というご意見なんだそうです。

イモーテルの他では、シナモンもおもしろい!

シナモンには、代謝を促進する効果があるんだそうで、このローションを塗ると一気に血行がよくなります。
お風呂上がりなどにボディに使用すると、誇張なしで燃えるような感覚になることも(しばらくすると収まります)。

あったかいので、冬向きです。
血行促進作用のあるスリミングローション的な使い方もできそう。

これは個人的にけっこう気に入ったので、ジムに行った時などに、シナモンのボディローションやボディスクラブをよく使っています。
気分の問題かもしれませんが、運動の後だとさらに血行促進しまくれる感じがして、めちゃくちゃスッキリします😊


おすすめ商品 3:オイルセラム

オイルセラムは、クリーム(オイルバーム)ではちょっと重すぎる、という方向けの、サラッとしたフェイスセラム。
使い方はクリームと一緒ですが、完全に液状で軽いです。
お店の方は、夏にはこちらを使っているそうです。

オリーブオイルベースにイモーテルオイルが配合されたものと、アプリコットカーネルオイルにビタミン C 配合のものの 2 種類があります。

イモーテルの方は、イモーテルオイルをかなりふんだんに入れ込んでいるそうで、イモーテル特有の微妙な香りです。
人によるとは思いますが、筆者にはこれが体質的に合うようで、うっかり目に入ってもしみないくらい(視界はぼやけますが)刺激もないので、朝晩のフェイスケアに愛用中。

具体的には、洗顔 → コラーゲンセラム → 化粧水 → イモーテルオイル → もう一度化粧水 → フェイスクリームという順番にしています。
コラーゲンセラム、化粧水、フェイスクリームは日本製の、日本酒成分配合のものを使っています。

管理人
日本酒化粧水、優秀なやつはめっちゃ効きます!
クロアチア全く関係ないけど超絶おすすめ。

クロアチアの友人にプレゼントしたら、今では頼まれて、毎回持っていくようになりました😉

そして、わりと最近、アメリカのリアリティスターで、まつ毛バッサバサのキム・カーダシアンが「まつ毛ケアにはオイル」と言っていたのを知り、まつ毛ケアにもイモーテルオイルを使い始めました。
…と言っても、目のキワとまつ毛までオイルを塗るようにしただけですが。
2 週間くらいでフサフサ度が増した…と、筆者はそのように感じています。
まつ毛大事なので超嬉しいです。

さて、香りについては、もう片方のビタミン E の方がよい香り。
でもこちらは顔につけるとちょっと目にしみる感じがしましたので、顔には今は使っていません。

「でも買っちゃったし、まだいっぱいあるしもったいないなー」と思った筆者、手持ちの詰替容器にプチプラ日本酒化粧水をつめ、このオイルを足してハンドモイスチャライザーにしてみました。
これが大正解で、ハンドモイスチャライザーとしては理想的!
サラサラでべとつかないのに、ものすごく潤う!!

いくつかこのミックスを作ってオフィスと自宅に置き、こまめにハンドケアしていたところ、保湿が十分だからか、手が腕にくらべて明らかに色白になるという奇跡がおきた(笑。
手は出しっぱなしで酷使されている部位なので、これは正直けっこう驚きました。

管理人
T シャツ焼けしてるので、肩周りと手先だけ白くて、全体像のカラーバランスめっちゃおかしいですけどね…😂

ノースリーブ着られないよ〜

クロアチア全然関係ないですが、ハンドケアは、絶対化粧水取り入れたほうがいいと思う!

ハンドクリームだと油分で膜を作って潤いを守ろうというコンセプトのものが多いじゃないですか。
でも、そもそも手に潤いがなかったら、いくらカバーしたって、カサカサのお肌をキープしてるだけに過ぎなくなるんです。

管理人
先に潤いを補充する。
それが勝敗を決するんですよッ…!!!

カサカサの状態だと、いくら守っても意味なかったよ!

おすすめ商品 4: スクラブ(フェイス用&ボディ用)

スクラブは、フェイス用とボディ用があります。
香りのラインナップは、フェイス用はミントとカモミール。
ボディ用はマグノリア、シナモン、ローズマリー。

実は、市販のスキンケアスクラブや、歯磨き粉などには、プラスチックのマイクロビーズを加えてスクラブにしているものが多くあります。
近年、このマイクロビーズは海洋汚染の原因として問題視されていて、世界的には禁止の方向で動いている国。そのため、ここ数年で、使用・製造を禁止する国が増えているのです。

嬉しいことに、House of Nature のスクラブはプラスチックではなく、トウモロコシを挽いて作るコーングリッツやお砂糖など、植物性の天然素材のみ。
フェイス用スクラブは、ミントやカモミールの葉や茎も入っていて、まさに自然の恵みといった感じです。

フェイス、ボディいずれも、週 1 回、適量を手にとって、濡れた顔、またはボディに、優し〜くマッサージする感じで使います。
ザラザラがお肌を優しく撫でる程度がちょうどよいみたいです。
スクラブの当たりが強い場合は、水を加えて緩めて使うと肌当たりがよくなります。

スクラブ後は、ツルツル、すべすべになって気持ちよいです!


おすすめ商品 5: オリーブ石鹸

一つ一つ、お店で小さな飾りをつけてから販売されるオリーブ石鹸。
肌当たりが柔らかく、顔にも、ボディにも使えるソープです。

洗い上がりはほどよくキュッと気持ちよく、でも過剰に皮脂が取れすぎてパリパリになってしまうようなこともありません(もちろん保湿はしていますが)。
石鹸がいい状態で出荷されるよう、熟成期間をかなり長めにとっているそうです。

これはプチプラで買えるし、お土産にしてもけっこう喜ばれるので、筆者は毎回たくさん買って帰っています。
一つずつラップしてあって、かわいい飾りがつけてあるのもお土産向きで嬉しい。


おすすめ商品 6: ハチミツ

これは化粧品ではなく、普通に食べるためのハチミツ。
そもそも普通の養蜂家だったので、化粧品のためにミツバチを飼っているわけではなく、食べるハチミツをとるのが第一目的。

House of Nature はスキンケア製品のお店ではありますが、この、食べる用のハチミツも、片隅で販売されております。

無濾過の生ハチミツ、香りがとても高く、ハニーコームや花粉などもちょっと入っています。
ちなみに、入っている花粉は、もちろん粉がそのまま入っているわけではなく、最近、「ビーポーレン(ハチの花粉)」という名称で売られるようになった、蜂が集めてきてボール状にまとめた花粉です。
スーパーフードとして人気があるようです。

時には、シナモンを混ぜたハチミツを売っていることもあり、これはトーストやパンケーキにつけると永遠に食べられる魔のハチミツですね。
シナモン好きにはたまりません。

市場で買うハチミツには当たり、ハズレがありますが、こちらのものはハズレなし&試食もさせてくれるので、なんだかんだでいつも、自分用とお土産用にいくつか買っていますね。

また、最近、超ミニサイズも売るようになったので、ハチミツ、ローズクリーム、石鹸などをミニサイズでたくさん買って、セットにして袋に入れてもらったりしています。
見た目もかわいいですし、オーガニック好きな方などには大好評のギフトになっています😉


アクセスと連絡先

ピレ門からドゥブロヴニクのメインストリート、ストラドゥン(プラツァ通り)に入り、反対側のルジャ広場に向かって進みます。

ルジャ広場に到達するちょっと手前で、左(スルジ山側)のジュディオスカ通り(Žudioska Ulica)に入ります。

シナゴーグの入り口のちょうど反対側あたり、スルジ山に向かって右手に House of Nature Dubrovnik があります。
とても可愛らしい店構えなのですぐにわかると思います!

店内一面に描かれた壁画は、ベルギー(オランダだったかも)をベースに、世界で活躍する壁画作家さんの作品。

奥様が化学物質過敏症で化粧品を使えず困っていたらしいのですが、ここの製品を試したところ、問題なく使えたのだそうです。
数年ぶりにスキンケアを楽しめた奥様の喜ぶ様子に感動した作家さん、なんと、お礼に、無料で壁画作成を申し出てくれたのだとか。

お休みの度にドゥブロヴニクに飛んできて、少しずつ描き足し、1 年ほどかけて 2017 年に完成した壁画。
これも、こちらのお店にまつわる、とっても素敵なストーリーです。

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