聖ヴラホ像、いたずらにより破損!

2016 年 8 月 22 日、ドゥブロヴニク大聖堂(聖母被昇天大聖堂)正面入り口にある、ドゥブロヴニク守護聖人、聖ヴラホの像の右手にビールの空き瓶が押し込まれているのが発見されました。

おそらく誰かがいたずら、出来心でしたことでしょうが、ドゥブロヴニク大聖堂、そして聖ヴラホはドゥブロヴニクにとって特別な存在であるため、このニュースを知った地元の人々の多くは大きなショックを受け、怒りを感じているようです。

今回のいたずらの舞台となったドゥブロヴニク大聖堂は、ドゥブロヴニクの中でも非常に古く、数々の伝説と歴史に彩られた由緒ある教会。
現在も、日曜日のミサは地元の信者で一杯になる、とても大切で特別な場所です。

そして、聖ヴラホはドゥブロヴニクを危機から救って守護聖人になった、ドゥブロヴニクにとって、あらゆる聖人の中で最も重要な聖人。
しかも、今年は聖ヴラホの殉教 1700 年目の節目にあたるため、ドゥブロヴニクでは今年を聖ヴラホの年と位置づけて盛大に祝い、特別行事などを数多く行っているのです。

さらに、このドゥブロヴニク大聖堂入り口の聖ヴラホ像は、ドゥブロヴニクに消し去ることのできない爪痕を刻んだ、1990 年代のクロアチア独立戦争時にも所縁のある像。
榴散弾を被弾し、このビール瓶を押し込まれたまさにその指の部分にダメージがあり、今回のいたずらによってこのダメージが悪化してしまった可能性があるそうです。

これは、日本に置き換えてみると、国宝となっている広隆寺の彌勒菩薩像の手にビール瓶が押し込まれ、その際に一部が破損したようなもの。
地元の方が文化や歴史に対する侮辱だ、と感じるのも当然のことでしょう。

一日も早く、ビール瓶が安全に取り除かれ、指も修復されて、元の美しく威厳にみちた姿に戻る日が早くくることを祈るばかりです。