【レビュー】ワンダ: WANDA

ドゥブロヴニク旧市街、メインストリートのストラドゥン(プラツァ通り)に並行して東西に伸びるプリィェコ通り(Prijeko Ulica)。旧市街らしい細い通りですが、ここはカフェ、レストランの密集地帯。夜になっても明るく、食事を楽しむ人々を眺めながら通るだけでもドゥブロヴニクらしい雰囲気を味わうことができます。

今回は、プリィェコ通りに立ち並ぶレストランの中から、日本のガイドブックなどではあまり見かけないものの、欧米のガイドやメディアではよく目にする人気店、WANDA(ワンダ)をご紹介。


目次】


iStock. by Getty Images ポートフォリオ: marimjx
Instagram – Be my Follower?: Instagram marimjx Instagram


ベースはイタリアン × メディテラニアン(地中海)

WANDA の料理のベースはイタリア料理と地中海料理の程よいミックス。新鮮なシーフードを盛り合わせたシーフードプラッターやイカのグリル、シーフードパスタなどのイタリアン定番メニューから、ダルマチア風ブロデット(魚のシチューのようなもの)、イカ墨リゾット、ムール貝のブザラなど、ダルマチア地方らしいメニューまで揃っています。

お肉も、ポークやチキンのグリルやステーキなど、食べごたえのあるメニューが並び、お腹ペコペコでも大満足。こちらのポークのグリル、大好きです。初めていただいた時は、見た目のインパクトでお腹いっぱいになる感じでしたが、美味しかったので、気づいたらぺろっと完食していました。

シーフードでいうと、筆者はイカ墨のリゾットが大好物。ダルマチア地方にいると 3 日に 1 回くらいの勢いであちこちでイカ墨リゾットを試して歩いています。旧市街でも色々なレストランでイカ墨リゾットを食べていますが、こちらのイカ墨リゾットはとても美味しい。自信をもっておすすめできます。

飾り気のないシンプルなリゾットで、具も華やかではなくコウイカくらい。しかしたっぷりのイカ墨とお出汁がきいていて、火の通り加減もアルデンテでほどよく、気持ちの上では 3 人前くらい食べたいです(量的に無理なのですが…)。
目次に戻る


パッション満載のシェフ

WANDA のオーナーシェフはゴランさん。シュッとした見た目の、ロマンスグレーの素敵なおじさまです。もともとドゥブロヴニクの方ですが、学生時代はアメリカで過ごされたそう。

このゴランさん、なんといっても、料理にかける情熱がすばらしい。料理が好きでたまらないんだそうで、こと料理に関しては、自分が納得のいく食材を揃えて、納得のいく料理をすることに全力を注いでいるようです。自分の料理したものはめっちゃ美味しいと思っている傍ら、料理に完璧はなく、常にもっと美味しくなる可能性があるのが面白いんだとか。

ちなみに、ゴランさんの情熱は味や品揃えにもあらわれるようで、WANDA は地元の人複数からおすすめされました。「旧市街ではあまりご飯食べないけど、食べるならここに行く」「イカ墨リゾットが好きなら、旧市街だったら WANDA がいいよ」「ゴランさんは本物のシェフだよ」など。実際、「自分が美味しいと思っているものを出す」という姿勢があるため、ワインにしても、プロシュートやチーズ、野菜などにしても、いつ行ってもいいものを置いている印象。

金額としては、メイン 1 品と飲み物程度であれば、一人あたり 100 Kn 〜 200 Knくらいで十分楽しめるかと。

参考までに、一度、「値段のことは気にせずに好きなものを食べたいだけ食べる」というコンセプトのもと、一人でアペタイザー(2 〜 3 人でシェアできる量の生ハムとチーズ、オリーブの盛り合わせ)、ワイン 2 〜 3 杯(しかも高級ワインとされるポシップとディンガチ)、メイン(ブロデット)とデザート(チョコレートムース)を平らげたところ 450 Kn くらいになりました(※明らかに食べ過ぎ)。どれも美味しかった。特にチーズはこの値段でこれ出してくれるのかーと思うクオリティで非常に美味しかったです。さすがにこの時は、アペタイザーを見た瞬間から「多いな〜」と思い、実際完食後しばらく(お腹が重くて)立てませんでしたが、後悔は全くしていません。なんだったらいつかまたやろうと思います。
目次に戻る


家族経営ならではの心地よいのんびりペース

さて、この記事を書くにあたり、TripAdvisor のレビューを見てみました。(Tripadvisor レビュー: WANDA)概ねいいレビューが多いようですが、中にはあまり好意的でないものも(当たり前ですが)ある様子。好意的でないレビューの中には「サービスが遅い」というのが散見されます。

これについては、「まあ、そうですね」としか言いようがないかも…。こちら、家族経営で、チーフウェイターさんはシェフのいとこのルヨさん。繁忙期でも、ルヨさんと、あともう一人お手伝いする方くらいでお店を回しています。結構な人気店でこれなので、こればっかりは仕方ないかな〜という気がします。時間があって、ゆっくりご飯を楽しみたい時に行っているので、私個人としてはあまり気にしたことがありませんでした。

幸い、WANDA は賑やかで雰囲気のよいプリィェコ通りの端のほうにあり、プリィェコ通りらしい華やかさはありつつも、わりと静かです。東側を向けば小さな古い教会(サンタさんのモデルとなったと言われる聖ニコラスを祀った聖ニコラス教会)、西側はプリィェコ通りのレストラン、バー、カフェの暖かいオレンジの光に照らされたテラス席が並ぶ風景も、ゆっくりと時間を過ごすには最適。一人で食事していても、ゴランさんやルヨさんが話しかけてきたり、隣の人が話しかけてきたり、なんだかんだで楽しく食事できるのもいいところ。

さて、超外交的でチャキチャキ、おしゃべり好きなゴランさんと対照的に、おっとりした雰囲気で芸術家肌のルヨさん。お店が混んでいるととても忙しそうですが、それでも、居心地良く過ごしているか、食事を楽しんでいるか控えめに気にかけてくれます。日本人のお友達もいるとかで、日本語の単語もいくつか知っていました。ご飯を食べなくても、通りかかるといつも挨拶してくれ、地元情報なども色々教えてくれ、とてもいい感じです。せっかくクロアチアまで来るのですから、こういうところへ来たら、忙しい日常のペースは忘れ、ダルマチアらしいのんびりペースそのものをゆっくり楽しむのもいいかな、と思います。

ただ、どうしても WANDA でご飯を食べてみたい、でもあまり時間はない…という場合、席に着く前に「時間が 40 分くらいしかないんだけど、大丈夫ですか?」って聞いてみるといいです。大丈夫なものがあれば教えてくれるでしょう。聞いてみる価値あり。
目次に戻る



おすすめアイテム

今のところ、気に入ったのは下記。イカ墨リゾットは特におすすめ。メニューのわかりづらいところにあるので、なんだったら「Do you have black risotto?」とでも聞いてみてください。全般的に美味しいものが多いので、ウェイターさんに「今日のおすすめは?(Any recommendation?)」と聞いてみて、特に新鮮な魚があるよ、などの情報があれば、そちらを選んでもよいかと。

  • イカ墨リゾット
  • グリルドポーク
  • ダルメシアン・アペタイザー(生ハム、チーズ、オリーブの盛り合わせ)
  • なすのグリルをトマトソースで仕上げたアペタイザー
  • シーフードプラッター
  • チョコレートムース
  • ワイン全般

目次に戻る



アクセス

プリィェコ通りとボシュコヴィチ通り(Boškovićeva ulica)の交差する場所にあります。ボシュコヴィチ通り(Boškovićeva ulica)はストラドゥン(プラツァ通り)から真っすぐブジャ門へ続く道なので、ストラドゥン(プラツァ通り)から行く時は上を見上げて、はるか上に門が見える脇道に入るといいです。


目次に戻る

飲食カテゴリの最新記事

Copyrighted Image