【実食レビュー】ドゥブロヴニク旧市街: レストラン・ワンダ

ドゥブロヴニク旧市街一の飲食店密集地帯、プリィェコ通り。旧市街らしい細い通りの両脇にずらっとオープンテラスが並んで、とてもドゥブロヴニクらしい雰囲気を味わうことができます。

今回は、プリィェコ通りのレストランの中から、欧米のガイドやメディアではよく目にする人気店、WANDA(ワンダ)をご紹介します。


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得意分野はイタリアン × 地中海料理フュージョン

WANDA の料理のベースはイタリア料理と地中海料理の程よいミックス。
新鮮なシーフードを盛り合わせたシーフードプラッターやイカのグリル、シーフードパスタなどのイタリアン定番メニューから、ダルマチア風ブロデット(魚のシチューのようなもの)、イカ墨リゾット、ムール貝のブザラなど、ダルマチア地方らしいメニューまで揃っています。

お肉も、ポークやチキンのグリルやステーキなど、食べごたえのあるメニューが並び、お腹ペコペコでも大満足。

正直、ドゥブロヴニクまで来てポークを選ぶというのもどうかと毎回思うものの、筆者、こちらのポークのグリル、大好き。
初めていただいた時は、見た目のインパクトでお腹いっぱいになる感じでしたが、美味しかったので、気づいたらぺろっと完食していました。

シーフードでいうと、筆者はイカ墨のリゾットが大好物で、ダルマチア地方にいると 3 日に 1 回くらいの勢いであちこちでイカ墨リゾットを試して歩いています。
旧市街でも色々なレストランでイカ墨リゾットを食べていますが、こちらのイカ墨リゾットはとても美味しい。
イカ墨をまったくケチっておらず、真っ黒で濃厚。

飾り気のないシンプルなリゾットで、具も華やかではなくコウイカくらいなんですが、たっぷりのイカ墨とお出汁がきいていて、火の通り加減もアルデンテでほどよいので、気持ちの上では 3 人前くらい食べたいです(量的に無理ですが…)。


パッション満載のシェフ

WANDA のオーナーシェフはゴランさん。
シュッとした見た目の、ロマンスグレーの素敵なおじさまです。

もともとドゥブロヴニクの方ですが、学生時代と、シェフとしての下積み時代はアメリカで過ごされたそう。

アメリカでは、セレブリティのツアーや撮影に同行する専任シェフとして、かな〜り有名なロックバンドなどに帯同していたようですよ。
その当時のお話を聞くと、シェフ、けっこう熱がはいります😊

さてこのゴランさん、なんといっても、料理にかける情熱がすばらしい。

料理が好きでたまらないんだそうで、こと料理に関しては、自分が納得のいく食材を揃えて、納得のいく料理をすることに全力を注いでいるようです。
自分の料理したものはめっちゃ美味しいと思っている傍ら、料理に完璧はなく、常にもっと美味しくなる可能性があるのが面白いんだとか。

ちなみに、ゴランさんの情熱は味や品揃えにもあらわれるようで、WANDA は地元の人複数からおすすめされました。
「旧市街ではあまりご飯食べないけど、食べるならここに行く」「イカ墨リゾットが好きなら、旧市街だったら WANDA がいいよ」「ゴランさんは本物のシェフだよ」など。

実際、「自分が美味しいと思っているものを出す」という姿勢のせいか、プロシュートやチーズ、野菜、それにワインも、とてもいいものを置いている印象。

金額としては、メイン 1 品と飲み物程度であれば、一人あたり 100 クーナ 〜 200 クーナくらいで十分楽しめるかというところ。
ドゥブロヴニク旧市街では普通、という感じですね。


家族経営ならではの心地よいのんびりペース

さて、この記事を書くにあたり、TripAdvisor のレビューを見てみました。
概ねいいレビューが多いようですが、中にはあまり好意的でないものも(当たり前ですが)ある様子。
好意的でないレビューの中には「サービスが遅い」というのが散見されました。

実際のところ、これについては、「まあ、そうですね」としか言いようがないかも…😅
シェフも、ウェイターさん達も、ものすごくマイペースなので、確かに、急いでいる時の利用はおすすめできないです。

ただ、ここの皆さんのマイペースっぷりって、多分、ある意味典型的なダルマチア風なのかな〜、とも思うんですよね。
随分長いこと営業をしているお店で、シェフもウェイターさんもずーっとここでやってきているので、よくも悪くも昔ながらの雰囲気が残っているところはあるのかな、と。

日本でも、長いこと同じところで営業している地元のお店って、ちょっと癖があったりすることありません?
お店はリノベーションも何度かしてキレイになっていても、ちょっと年配のオーナーシェフが家族でずーっとやってきていて、地元のお客さんが多くて、というところ。
そんな雰囲気なんですよね。

なので、今風の、ちょっと距離のある、きれいな型にはまった経験を求めていくと、ギャップに驚くこともありえるでしょう。
筆者は、逆にそこが好きなんですけどね😊
すごく人間らしくて、味がある。

ちなみに、WANDA は賑やかで雰囲気のよいプリィェコ通りの端のほうにあり、プリィェコ通りらしい華やかさはありつつも、わりと静かな方。
東側を向けば小さな古い教会(サンタさんのモデルとなったと言われる聖ニコラスを祀った聖ニコラス教会)、西側はプリィェコ通りのレストラン、バー、カフェの暖かいオレンジの光に照らされたテラス席が並ぶ風景も、ゆっくりと時間を過ごすにはぴったりなんです。

暇な時間に、シェフがでてきてちょっとお話をしている時など、通りかかった地元の人が会話に入ってきたり、一緒にちょっとワインを飲んだりすることもよくあって。
そういう雰囲気が好きなら、けっこういいんじゃないかと思います。

なお、時間はあまりないけど行ってみたいな〜と思っていただけた場合は、席につく前にウェイターさんに「〜分しか時間ないんだけど、何か軽くささっと食べられますか?」って聞くといいです。
「I only have 〜 minutes. Do you guys have something light and quick?」的な質問でよろしいかと。

多分、厨房に確認して、いけるかどうか考えてくれると思いますよ。
なお、料理は無理だなー、という場合は、ワインだけ、コーヒーだけの利用でも問題ありません。


アクセス

ワンダは、プリィェコ通りとボシュコヴィチ通り(Boškovićeva ulica)の交差する場所にあります。

ボシュコヴィチ通り(Boškovićeva ulica)はストラドゥン(プラツァ通り)から真っすぐブジャ門へ続く道。
ストラドゥン(プラツァ通り)の真ん中〜ちょっと港よりまで行って、路地ごとにスルジ山側を見上げてみましょう。

そうすると、上に門と、その先の空が見える脇道が 1 つだけあるはず。
これがボシュコヴィチ通りです。

見つかったら、脇道をそのまま登りましょう。
最初の横道がプリィェコで、その並びにワンダがあります。