【実食レビュー】ドゥブロヴニク旧市街: バルバ


地元の友人おすすめのストリート・フード・レストラン、バルバ。

一人でも入りやすいし、内装はかわいいし、ご飯は美味しいし、旧市街なのに財布には優しいし、とにかく重宝。今回はそんなバルバの実食レビューです。


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カジュアルで美味しいシーフード

バルバは、美味しいシーフードを気軽にいただけるかわいいレストラン。

シーフードをカジュアル、シンプルにアレンジしたメニューで、観光客にも、地元の人にも人気があるお店です。
タコやエビ、マグロのバーガーなど、シーフードをちょっと変わった形にアレンジしたものや、このあたりの定番ごはんであるタコのサラダ、アジやイカ、エビのフリッターなども、どちらも気軽に食べられてしかも美味しい。

特にタコ、エビ、マグロのバーガーは、数年前はバルバ以外ではそんなに見かけなかったんですが、ここの人気のおかげなのか、ドゥブロヴニクのカジュアルレストランではこれがメニューに載っているところが増えてきている気がします。

ちなみに、管理人の個人的なお気に入りはタコのバーガー。
プリプリしているけれども柔らかい食感、シンプルな塩ベースの味付け、ボリュームどれをとっても満足。

なかなかタコをバーガーで食べることもないので、そういう面白さもありますしね。
なお、ポテトなどのサイドはついておらず単品での提供ですが、ボリュームがかなりあるので、十分お腹いっぱいになる人が多いのではないでしょうか。

なんででしょうかね、ダルマチアのタコは、日本のタコと全く食感が違って、プリ感はあるのにサクッと噛み切れるんですよね。
管理人、実はタコのゴムっぽい食感が苦手で、たこ焼き以外、ほとんどタコ食べないんですけど、こっちに来るとタコすごく食べちゃう…。
美味しい。

面白いことに、エビバーガーの方は、食感重視の日本のエビバーガーとは違って、あんまりプリプリ感がありません。
味はめっちゃエビなんですが、日本的なプリプリバーガーを求めるとがっかりするかも。
エビに求めるもの自体が違うんでしょうかね…。

マグロバーガーはちょっと惜しいかなー。
がっつり火が通ったつくねのようなパティで、味は悪くないのですが、マグロならではの良さが引き出せているかというとそれは疑問。
この作り方なら、マグロよりアジかイワシで作ったほうが美味しいような気がしました。

バーガー以外だと、こちら、ストンの牡蠣でつくった牡蠣フライも食べられます。

クロアチアでは牡蠣に熱を通す料理はあまり一般的ではなく、牡蠣といえば基本的に生食のみです。
ドゥブロヴニクは牡蠣の名産地、ストンに近く、世界トップクラスの水質の海で育てられて採れたての牡蠣が簡単に手に入るため、牡蠣は身近な食材の一つ。
それでも、生以外食べたことがない人のほうが多いのではないかと思います。

レストランでも、生牡蠣以外ほとんどお目にかかることがないのですが、バルバには牡蠣フライがある!
生牡蠣も美味しいけれども、カキフライはまた別の美味しさがありますからね。
これは地味に嬉しいです。
注文は 1 つからできるので、他のものに合わせてちょっと食べたり、おつまみ的にいただいたりするのにも重宝します。


クラフトビールが楽しめる!運営はスプリットのマイクロブリュワリー

実は、バルバはスプリット初のクラフトビール醸造所、ラボ・スプリット(Lab Split)が出しているお店。
「バルバ」というのは、Lab Split の看板商品であるペール・エールの名前でもあります。

このペール・エール、バルバは、最初の飲み口は甘く、後味はいい感じに苦い。
割としっかりしたボディがあって、ホップ、それと柑橘っぽいよい香りがします。
炭酸は弱めで、どっちかというとドライより。
ホップはかなりこだわって選んでいるようで、数種類のホップをブレンドし、目指す理想の味を追求しているそうです。

日本でもそうですが、最近、クロアチアでも小規模ブリュワリーのこだわりクラフトビールの人気が高まりつつあります。
ラボ・スプリットも、そんな流れにのって人気が出つつあるブリュワリーの一つ。
今では、少量ながら輸出もされていますし、スプリットを中心に、ザグレブやリエカなどでも楽しむことができます。

ただし、ドゥブロヴニクでラボ・スプリットのビールをいただけるのはここバルバと、プリェコ通り(Prijeko Ulica)にあるベジタリアンレストラン、ニシュタ(Nishta)のみ!
クラフトビール好きの皆さん、ぜひお試しを。


おしゃれな内装&メッセージフォーク

バルバは内装がとてもかわいらしいです。
旧市街にあるので、外観は旧市街の典型的な石造りのお家。
お持ち帰りカウンターとしても使われる窓辺から見える内装は、白木がふんだんに使用され、清潔でかわいらしい雰囲気です。

ここの特徴の一つにもなっているのが、お客さんの残した、カラフルに色づけられたウッドフォーク。
面白いことに、こちら、お店側の意図ではなく、とあるお客さんの思いつきで始まったものだそうです。

バルバがオープンしてしばらくしたある日、フラッと立ち寄った観光客が、サービスと料理にいたく感動。
チップを払ったものの、自分のチップだけでは気がすまなかったのか、「もっと皆がチップを払うように」ということで、フォークにメッセージと絵を描き、チップ入れを作ってくれたんだとか。

これを見た他のお客さんも、イラストやメッセージを描いたフォークを残してあちこちに差し込んでいくようになり、バルバの名物のようになりました。
バルバ愛の象徴のようなフォーク、見つけたらぜひじっくり眺めてみてください。

なお、ウッドフォークはそもそも実際食べるために用意されているもの。
ペンを貸してもらって自分でもメッセージが残せるので、バルバでご飯を食べて気に入ったら、記念にメッセージフォークを作ってさしこんできてくださいね。


ファーストフード…?ではないかも

余談なんですが、どうも、クロアチアの「ファーストフード」は日本の定義とは一致しない気がします。

日本だと、大手のバーガーチェーン、牛丼チェーンなど、作り置きや冷凍食品を多用して、オペレーションもある程度型が決まっていて、注文して数分もしないうちに食べられるようなものが「ファーストフード」ですよね?
例えばバーガーにしても、これが作り置きではなく、ちゃんとお店で生の材料から時間をかけて調理してくれるこだわりのグルメバーガーだったりすると、もうそれは「ファーストフード」というカテゴリではなくなる、と。

これがクロアチアだと、どうも、食べ物のカテゴリで「ファーストフード」という言葉が使われているようです。
どれだけ手間暇がかかっていても、注文から提供まで全く早くなくても、バーガーだと「ファースト・フード」という人が多いみたいです。

その考え方だと、バルバはたしかにバーガーを出しているので「ファーストフード」カテゴリですが、実際のところは、注文を受けてからきちんと「料理」を作ってくれる、カジュアルレストランです。
なので、「ファーストフード」と思って、すぐ提供されることを期待していくと、期待値がずれているため遅く感じてしまうかも。


アクセス

バルバは、ストラドゥン(プラツァ通り)の旧港側に近い小路(ボシュコヴィチェヴァ通り: Boškovićeva Ulica)沿いにあります。
探し方は比較的簡単。ストラドゥン(プラツァ通り)を旧港に向かって歩く際、スルジ山側の小路を覗き見ながら進んでください。

ボシュコヴィチェヴァ通りは、スルジ山のロープウェイ乗り場に行く時に使うブジャ門に続く通りなので、見上げるとはるか上の方に門が見えます。
他の小道は突き当りに壁しかないので、見上げて確認すれば迷う心配なし。

なお、こちらブジャ門直結の分、他の小道より人通りが多く、その分石畳の摩耗が激しくなっています。雨の日は強烈に滑るので、よく気をつけてゆっくり昇り降りしてくださいね。

実際、ある雨の日、バルバで食事をしているたった 1 時間弱の間に、数人が転倒したのを見たことがあります。
そのうち一人はぶつけどころが悪く、それなりの流血沙汰に…。

これを見たバルバの店員のお姉さん(とても気さくで気持ちのいい、素敵な美人さんです)、サッと外へ出ていってその方を招き入れ、傷を洗い流せるようトイレに案内し、救急セットを出して止血してあげていました。

なんでも、ここで働きだした時に「そういうことがあるよ」と聞かされていたらしく、お店側ですぐにヘルプできる準備を整えてあるんだそうです。
病院に行くなら、ということで病院の場所も教えてあげていて、すごく手際がよかった。
とても感心しました。

バルバ、もともと好きな店でしたが、これを目撃してからもっと好きになりました。