トゥルステノ樹木園: Arboretum Trsteno

トゥルステノ樹木園(アルボレタム・トゥルステノ: Arboretum Trsteno)は、ドゥブロヴニク市郊外にある樹木園。15 世紀、地元の有力者によって作られたこの美しい庭園では、世界から蒐集された珍しい植物に加え、眼下に広がるアドリア海の絶景を楽しむことができます。


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トゥルステノ樹木園の歴史

トゥルステノ樹木園は、ドゥブロヴニクから北西に約 25 km ほど離れたところにある小さな町、トゥルステノにあります。このトゥルステノはもともと漁師町。良港に恵まれ、ドゥブロヴニクが海運業で発展した時代には、世界を旅する貿易船の寄港地となりました。

さて、ドゥブロヴニク共和国が繁栄を極めた 14 〜 15 世紀ごろには、ドゥブロヴニク旧市街を少し離れた周辺の沿岸は、有力者、富豪達の夏の別荘地として非常に人気があり、最盛期には 200 以上の別荘が作られていたそうです。

そんな中、トゥルステノに別荘を持ったのがドゥブロヴニクの有力者であるグチェティチュ(Gučetić、イタリア名ではゴッゼ: Gozze)家。15 世紀頃、このグチェティチュ家が世界から珍しい植物を蒐集し、植物園を建造したのがこのトゥルステノ樹木園の始まりです。

この樹木園がいつできたか、というはっきりした年月はわからないものの、1492 年に灌漑用に水道が引かれた記録があり、その時点ですでにある程度整った庭園となっていたようです。なお、この水道はドゥブロヴニク旧市街のオノフリオの噴水と同様、石造りの水道で山間の水源から水を引いてくるもので、現在も引き続き使用されています。

トゥルステノ樹木園は 1945 年にユーゴスラヴィア連邦の所有物となり、1948 年からはクロアチア科学芸術アカデミーの管理下に置かれています。1962 年には、グチェティチュ 家の別荘を含む25 ヘクタールにおよぶ広大な敷地が保護区に指定されました。

残念なことに、1990 年代初期のユーゴスラヴィア紛争において、トゥルステノ樹木園も略奪行為や砲撃によって大きなダメージを受けます。また、2000 年にも火事により多くの貴重な植物が失われてしまいました。しかし関係者の懸命な修復作業と丁寧な管理によって、樹木園の多くで新しい植物が育ち、今ではそのような悲劇の影は感じられない、美しく平和な佇まいを見せています。
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トゥルステノ樹木園の見どころ

1)石造りの水道

入り口から続く木陰の道沿いに、小規模な水道橋があります。こちら、15 世紀に作られたものですが、現在でも現役で使用されているタフな水道です。

2)ネプチューンの噴水

上記の水道の端は、金魚が泳ぎ、睡蓮の浮かぶ小さな池になっています。ネプチューンとニンフの彫刻の噴水は、水道のごつごつとした石の風合いを生かしたユニークな造り。小さな木陰の広場でひっそりと静かに水音を響かせている様子には、リラックスできる穏やかな味わいがあります。

3)グチェティチュ家の別荘と東屋

庭園の西側(ドゥブロヴニク側)の端、海際にグチェティチュ家の別荘と東屋があります。この別荘、東屋の間の小道は、ブーゲンビリアやヤシなど、南国を感じさせる植物が揃っていて気持ちがよいです。また、東屋はアドリア海が見晴らせる絶好のポイントにあります。

4)アドリア海側のビューポイント

樹木園内をめぐる遊歩道の所々に、絶景を眺められるビューポイントがあります。これらのビューポイントからは、美しいアドリア海に浮かぶエラフィティ諸島を眺めることができます。特に近いロプド島コロチェップ島はまさに手が届きそうな近さ!とても綺麗です。

5)入り口付近の 2 本のスズカケノキ

日本では街路樹などでもおなじみのプラタナス、又の名をスズカケノキ。実は、この木は英語名を Asian Planes といい、ヨーロッパでは珍しい木なのです。

トゥルステノ樹木園では、入り口付近の道路のところに大きなスズカケノキがペアで植えられています。トゥルステノ樹木園ができて間もない頃にここに植えられたものだそうで、戦火や山火事にも負けずに生き残った、トゥルステノのシンボルとも言えるような大木です。樹齢はおよそ 500 年。

こちら、日本にあったらご神木扱いされそうな非常に太い幹が特徴で、訪れる人がよく抱きついてみています。トゥルステノ樹木園は、地元の子供達の遠足の定番でもあるのですが、ここへ来たら子供達が輪を作ってこの木に抱きつくのがお約束。子供達の大きさにもよりますが、1 クラス全員かかってやっと手が届くほどの大木に、子供達も大喜びです。
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Game of Thrones ロケ地

ドゥブロヴニクは、アメリカの大人気 TV シリーズ、「Game of Thrones(※Amazon の参考リンクが開きます)」のロケ地として知られており、ロケ地見たさに訪れる観光客が非常に多いです。日本でドゥブロヴニクの知名度を押し上げている「魔女の宅急便」や「紅の豚」はアジア以外ではほぼ知られていませんが、「Game of Thrones」人気は凄まじく、これにより、これまでは比較的少数派だったアメリカ人観光客を中心に、全世界からファンがどっと押し寄せ、訪問者数の爆発的な増加につながりました。シーズン 6 まで進んだ今では、街のいたるところで「Game of Thrones」関連グッズやツアーなどを目にします。

さて、実はこのトゥルステノ樹木園も、「Game of Thrones」の重要シーンの数々が撮影されたロケ地。上述の噴水、東屋とその前の小道、それから樹木園を出た外側の秘密の入江や堤防でも名シーンの数々が撮影されました。

ファンにしかわからないとは思いますが、Purple Wedding ではネプチューンの噴水が顔の部分を CG でジョフリー王の顔に差し替えた形で登場、東屋付近ではサンサ、ヴァリス、マージャリー、レイディ・オレナの密談、堤防ではブロンとジェイミーが剣術の練習をするシーン、入江ではサンサが Red Keep から逃げ出すシーンなどが撮影されています。
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アクセス

トゥルステノ樹木園へは、Libertas の路線バスで 30 分程度。気軽にアクセスすることができます。スラノ(Slano)行きの 12 番、ストン(Ston)行きの 15 番の 2 路線が利用できます。乗り場はドゥブロヴニク港のバスターミナルです。旧市街とバスターミナルの間の交通についてはこちらのページをどうぞ → ドゥブロヴニク港&バスターミナル – 旧市街のアクセス

時刻表は Libertas のサイトから「Prigradski/Suburban(郊外)」を選んでご確認ください → Libertas Dubrovnik 時刻表

なお、Game of Thrones ツアーでは、このトゥルステノ樹木園もツアーに含まれているものがあります。ドゥブロヴニクの Game of Thrones ツアーは、作品関連情報だけではなく、ドゥブロヴニクの歴史などもさりげなく教えてくれるので、一石二鳥なお得感があります。ファンの方はぜひお試しを。旅の下調べに欠かせない TripAdvisor (トリップアドバイザー)にもGame of Thrones ツアーのレビューがあるので、比較検討してみるといいと思います。


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